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⼤規模修繕

賃貸住宅のオーナーなら知っておきたい「大規模修繕」④大規模修繕で行う屋上防水の種類

大規模修繕工事の中でも重要度の高い屋上防水工事について、「最適な方法はどれか」や「種類によって特徴の違いがあるか」などの悩みを抱えている人は少なくありません。

 

屋上防水工事は大規模修繕の費用の内訳において大きな割合を占めており、多額の費用がかかるためです。

 

このため、この記事では、屋上防水工事の種類や特徴、大規模修繕で行う屋上防水工事のポイントについて解説します。

 

屋上防水工事について悩んでいる方は、この記事を参考にしてみてください。

大規模修繕で行う屋上防水とは

屋上防水とは、マンションやアパートの屋上から発生する雨漏りを防止するための防水層のことです。この防水層があることで、建物が雨によって劣化しないように維持することができます。

 

しかし、屋上防水によって作られた防水層は経年によって劣化するため、定期的に防水工事を行うことが必要です。

 

ちなみに、屋上防水工事は、国土交通省の「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」で公表されている工事金額の内訳でも、「10.5%」と大きな割合を占めている工事になります。

 
 
 
 
出典:国土交通省 「マンション大規模修繕工事に関する実態調査」(https://www.mlit.go.jp/common/001234283.pdf
 

このことからも、屋上防水工事が大規模修繕において重要な修繕工事であることがわかります。

 

 

屋上防水工事は4種類ある

屋上防水工事には、以下の4種類があります。

 

種類耐用年数1㎡あたりの単価
ウレタン防水 10年〜12年程度 3,500円〜6,000円
シート防水 10年〜15年程度 4,000円〜5,000円
アスファルト防水 15年〜20年程度 4,500円〜8,000円
FRP防水 10年〜15年程度 5,000円〜7,000円

 

それぞれの特徴について詳しくご紹介します。

 

 

ウレタン防水

屋上防水の種類の一つである「ウレタン防水」は、ウレタン樹脂を活用して防水層を形成する防水工法になります。

 

液体状のウレタン樹脂を流し込む工法という特性上、形状が複雑な屋上であっても活用することが可能なうえ、価格も比較的安価なため、使用されることが多い屋上防水の工法です。

 

ちなみに、ウレタン防水には、直接床面にウレタン防水を行う「密着工法」と、床面に通気マットを敷いてからウレタン防水を施工する「通気緩衝方法」という2つの方法がありますが、屋上防水に使われることが多いのが「通気緩衝方法」になります。

通気性が高く水蒸気によって防水層が膨張するのを防げ、密着工法と比較して耐久性が高いためです。

 

なお、ウレタン防水の耐用年数は10年〜12年程度といわれています。

費用は施工業者や工法によって異なりますが、1㎡あたりの単価は3,500円〜6,000円程度が相場です。

 

ウレタン防水のメリット

 

ウレタン防水のメリットは以下になります。

 

・他の工法と比較して比較的価格が安価である

・液状のため、継ぎ目のない綺麗な防水層を形成できる

・複雑な形状の屋上にも対応できる

 

上記のような特徴があるため、マンションやビルなどで施工されることが多い工法です。

 

ウレタン防水のデメリット

 

ウレタン防水のデメリットには主に以下の2つがあります。

 

・乾燥期間が多くの工程で必要なため工期が長い。

・職人の腕によって仕上がりが左右される。

 

ウレタン防水は雨が降ったときに雨水をスムーズに排水溝に流す必要があるため、防水層を均一に作り上げなくてはならず、他の工法と比較しても職人の腕が問われる工法です。したがって、ウレタン防水を採用する際は、実績が豊富な会社に依頼をすることが重要なポイントになります。

 

 

シート防水

シート防水とは、ゴムや塩化ビニールで作成された防水シートを下地に敷いて、防水層を作る工法です。

 

以前は、安価で耐久性が優れているとしてゴムシートが主流でしたが、飛来物によって防水層がさけてしまうケースが多発したこともあり、最近ではゴムシートよりも耐久性のある塩化ビニールシートが一般的になっています。

 

なお、シート防水の耐用年数は10年〜15年程度です。

費用は施工業者によって異なりますが、1㎡あたりの単価は4,000円〜5,000円程度が相場になります。

 

 

シート防水のメリット

 

シート防水のメリットは以下になります。

 

・価格が安価である。

・防水シートを敷く工法であるため工期が短い。

 

他の工法と比べて工期が短いために、人件費などを抑えることが可能で、他の工法よりも費用を抑えることができるのが特徴です。

 

 

シート防水のデメリット

 

シート防水のデメリットには主に以下の2つがあります。

 

・施工時は振動と騒音が発生する。

・複雑な形状には採用しにくい。

 

シート防水の工法である「機械固定工法」は、ドリルを使用するため、振動と騒音が発生してしまいます。このため、あらかじめ入居者や近隣住民への説明が必要不可欠です。

 

 

アスファルト防水

アスファルト防水とは、液状の溶解アスファルトとアスファルトシートを組み合わせて防水層を作る工法です。古くからマンションやビルで施工されてきた工法で、信頼性が高い工法になります。

 

ちなみに、アスファルト防水には以下の3つの工法があり、それぞれ工期や費用も異なるため、比較することが重要です。

 

・熱工法:融解アスファルトとルーフィングシートで防水層を作り、そのうえにコンクリートとモルタルで表面を打診する耐久性の高い工法。

・常温工法:冷工法とも呼ばれており、常温のアスファルト材と改質アスファルトを加工したルーフィングシートで防水層を作る工法。

・トーチ工法:改質アスファルトを加工したルーフィングシートをトーチバーナーで溶かして水密性の高い防水層を作る工法。

 

なお、アスファルト防水の耐用年数は15年〜20年程度といわれています。

費用は施工業者や施工方法によって異なりますが、1㎡あたりの単価は4,500円〜8,000円程度が相場です。

 

アスファルト防水のメリット

 

アスファルト防水の最大のメリットは、耐荷重性と密閉性に優れているため、耐用年数が他の防水工法と比較しても長い点です。

さらに、古くからある工法であるため、実績があり、信頼性が非常に高いのもメリットの一つといえます。

 

アスファルト防水のデメリット

 

アスファルト防水のデメリットは以下になります。

 

・工期が比較的長い。

・費用が高い。

・熱工法やトーチ工法の場合は悪臭がでる。

 

後ほど解説するFRP防水の工期は1〜2日程度に対して、アスファルト防水は6〜10日程度かかるため、全体の工期が短い場合は向いていない可能性があります。

 

 

FRP防水

FRP(繊維強化プラスチック)防水とは、ガラス繊維でできたマットを施工箇所に敷いて、その上からポリエステル樹脂を塗装する防水工法です。この工法で作成された防水層は継ぎ目のないシームレスな層になるため、高い防水性能を持っています。

 

ちなみに、FRP防水の耐用年数は10年〜15年程度です。

費用は施工業者によって異なりますが、1㎡あたりの単価は5,000円〜7,000円程度が相場になります。

 

FRP防水のメリット

FRP防水のメリットは以下になります。

 

・軽量で耐水性や耐久性、耐熱性に優れている。

・均一な厚みで施工できる。

・速乾性に優れているので工程が短い。

 

上記のように、優れた性能を持っており、工期が短くすむため、短期間で屋上防水を済ませたい方におすすめの工法になります。

 

FRP防水のデメリット

FRP防水のデメリットは以下になります。

 

・コストが高い。

・施工時に臭いが出る。

・紫外線に弱い。

・広い面積には施工できない。

 

FRP防水は伸縮性が低いため、面積が広い場所で施工してしまうと、建物の形状変化についていけずにひび割れてしまいます。このため、屋上ではなくベランダなどの防水施工に向いています。

屋上防水の選び方

屋上防水の種類毎の特徴は、以下の表で確認してみてください。

 

種類特徴
ウレタン防水 タンクなど屋上に設備が多いならウレタン防水がおすすめ
シート防水 床に固定されている室外機などが少ないなら、シート防水がおすすめ
アスファルト防水 重量があり建物の強度が必要であるため、建物強度の確認が必要
FRP防水 広い場所の施工に向いておらず紫外線にも弱いため、使用する際は建物の形状や条件の確認が必要

 

上記の表にも記載のあるように、大規模修繕の屋上防水には、基本的にウレタン防水やシート防水が向いています。

大規模修繕での屋上防水のポイント

大規模修繕で屋上防水工事を実施する際、押さえておくべきポイントを理解しておかないと、適切な屋上防水が実施されずに、数年後に再度屋上防水をしなければならないという事態になりかねません。

 

そういった事態を防ぐためにも、今から紹介する屋上防水のポイントをよく理解しておくことが重要です。

 

 

完了検査での目視チェック

屋上防水工事実施後の完了検査では、自身でも目視チェックを行うことが重要になります。業者が適切な工事をしていない可能性があるためです。

 

ちなみに、特に目視チェックで気にするべきポイントは、「防水層のひび割れ」になります。屋上防水の細かい仕様や施工の状態を、素人が目視で判断するのは難しいのですが、「防水層のひび割れ」に関しては、確認を怠らなければ見つけることが可能なためです。

 

仮にひび割れができており、それを見落としてしまうと、そこから雨漏りが発生して建物が痛み、再度屋上防水の工事を行うことになる可能性があるばかりか、他の修繕工事を行う事態にもなりかねません。

 

こういった事態を防ぐためにも、完了検査時には、端部など普段は見ない場所についても、よく確認するようにしましょう。

 

 

アフターフォローがある業者に依頼をする

大規模修繕で屋上防水を依頼する業者が、工事の保証などのアフターフォローをしてくれるのかどうかも、非常に重要なポイントになります。保証などのアフターフォローがないと、万が一工事に不備があった場合でも、再度費用を支払い、屋上防水工事をしなければならないためです。

 

とはいえ、基本的に多くの施工業者は保証期間を設定しており、保証期間内に業者の瑕疵によって雨漏りが発生して場合には、無償で再度屋上防水を施工してくれます。

 

ただし、業者によって保証期間が異なるなど、保証期間や内容に違いがあるため、屋上防水工事を依頼する際には、必ず確認するようにしましょう。

 

 

信頼性の高い業者に依頼をする

屋上防水を行う際に非常に重要なのは、信頼性の高い業者に依頼することになります。なお、信頼性の高い業者とは、実績が豊富で対応が丁寧な業者のことで、そういった業者に依頼することで適切な屋上防水を施工してくれます。

 

では、いったいどうやって信頼性の高い業者を見つければ良いのでしょうか?

それは以下の4つの方法で見極めることができます。

 

・大規模修繕で屋上防水の実績を確認する

・資本金が豊富な会社に依頼をする

・複数の会社に依頼をして担当者の対応が迅速かを確認する

・マンションやアパートなどの自身が運営する不動産の種類の屋上防水が得意な会社か確認する

 

上記のポイントを確認して屋上防水を依頼する業者を見極めることが重要です。

 

ちなみに、信頼できる管理会社などに大規模修繕を依頼した場合でも、依頼した会社が提案した業者についても必ず調べることをおすすめします。利害関係のある業者が提案してくるケースがあるため、必ずしも信頼性の高い業者を紹介してくれるとは限らないためです。

屋上防水は特徴を理解して最適な種類を選ぶ

大規模修繕の費用中でも多くの割合を占める屋上防水に工事には、4種類の施工方法があり、それぞれ特徴が違います。しかも、その中には、マンションなどの屋上には、向いていない工法もあるため、注意が必要です。

 

それぞれの工法の特徴を理解して、最適な種類を選ぶことが重要になります。

とはいえ、どの工法が最適かをオーナー自らが見極めることは容易ではありません。このため、信頼できる専門家に相談することをおすすめします。

ダイニチの⼤規模修繕について

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